～星の灯を数えるように～

プランナーがお二人の

好きなもの、大切なものを伺うときがあります。

「星空が好きなんです」

ゆっくりとおっしゃった

新婦やすこさん。

星空が広がるような、

結婚式のお話をさせていただきます。

新郎たいすけさんと新婦やすこさんは

丁寧で、明るく優しい人柄のお二人です。

パーティでのカラードレスで入場するとき

お二人と一緒に決めたのは

キャンドルリレーでした。

星空のように、

たいすけさんとやすこさんの手から

ゲストの手の中のキャンドルへと

渡っていく灯。

「テーブルの全員に

　灯がともるまで見ていたい」

お打合せの時、

そんな言葉をくださったお二人が

テーブルをゆっくりと回っていきます。

おめでとうとありがとうの言葉を灯にそっとこめて

暗がりの中に広がっていく星空。

お二人の合図で、

そっとキャンドルの瓶に蓋をするゲスト。

「わ…」

心から出た、まるでため息のような

歓声が静かにあがり、ゲストの手の瓶の蓋には

お二人からの手書きのメッセージが

浮かび上がりました。

お二人がゲストへ

一人一人手書きで用意した

メッセージが、火を消すと同時に浮かび上がる

メッセージキャンドルに

ゲストから驚きと喜びの声があがります。

星でつくったスターシャワーや

飾りのかけら。

新郎様がこっそりと、退場で

友人たちとかぶろうと用意した動物たちのマスク。

お二人が準備してきたものが

ゲストの笑顔にかわり、

星のように灯る瞬間が、いくつもありました。

夜空を見上げると、

はじめは星が一つしか見えなくて

じっと目を凝らしていると

だんだん目が慣れてきて、

たくさんの星が見えてくる。

普段は気にしてはいないけれど、

これまでの人生を

実は支えてきてくれたたくさんの人たちが

ここにいるという証が

たくさんの星の灯の中にありました。

「人間関係だけでなく、

　天気にも恵まれた幸せな時間でした」

結婚式の次の日に、すぐに

メールをくださった新郎たいすけさん。

そんな丁寧なお二人だからこそ

人にも、天候にも愛された、そんな一日でした。

空に星の灯がひとつひとつ見えてくるような、

気づけば数えきれないほどになっているような、

幸せがこれからも

たいすけさんとやすこさんの

人生には広がっているはず。

きっと星空を見るたび思い出すかもしれない、

大切な一日をお手伝いさせていただけたことに

感謝を込めて。